住宅産業を考える

S2

現在、住宅産業で主流の「超合理化住宅」

パネル化、プレハブ化、ブレカット化、機械化、既製品、金物工法・・・の雨あられ。

否定はしません。
「産業」であるかぎり「合理化」は当然のながれ。
我々も右へならえで、少なからず合理化の道を疑うことなく進んできました。

その結果、品質の安定や工期の短縮、コストの削減といった恩恵を受けながらもその一方で気が付いてみれば、現場に職人が不足し、マニュアル化にどっぷり浸かり現場での瞬時の対応力が乏しくなり、分業制の名のもとに責任までも分散され、最初から最後まで仕事の責任を全うする「棟梁」と呼べる職人がほとんどいなくなりました。

かなしい現実ですが、経験豊富でも、ひと癖もふた癖もある「棟梁」は必要とされなくなり経験が乏しくても、元請の指示通りに機械的に動いてくれるフレーマー(組立て屋)と呼ばれる人たちが重宝されるというのが、今の住宅業界の姿です。

消えてしまったのは、棟梁や職人だけではなく私たちの祖先が先人たちより受け継いできた知恵や技術、町並みや文化、さらには日本人としての誇りまでもが薄れていったように思います。

だれが悪いわけではありません。
かといって、時代のせいにして見過ごすこともできません。

これからの私たちの課題は「次世代になにを残せるか」をしっかり考えて合理化とのバランスをとりながら家づくりに臨むことです。